二つの初勝利~アルテミス北海道対福岡ギラソール~①アルテミス編

アルテミス北海道
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Arimoto Kazuki(有本和貴)をフォローする

2025年11月22日───。ファンクラブ会員の開場時間の20分くらい前に着くと、そこそこ長い行列ができていた。昨シーズンの比ではなかった。「イエスタさんじゃなくてアルテミスで行列ができるなんて」とスタッフの人が喜んでいたけれど、昨シーズン来ていた私はその気持ちはよくわかった。ファンクラブ会員先行で早めに入ると(念のため。私は道民ではないのでチケットを買ってます)、ベンチ外の選手たちが出迎えてくれて、その後売店のスタッフとなってファンと交流していた。これは翌日のことだけれど、杉浦文香選手がウォーミングアップを抜け出して、入場口の受付の人や待機列に挨拶に行っていたのも印象的だった。

そして一般開場の時間になると…。ドッとお客さんが入ってきてびっくりした。えっ、こんなに!それが正直な感想だった。ほとんどの席が自由席ということもあって、我先にと入ってくるお客さんの熱気にただただ驚かされた。

昨シーズンと雲泥の差じゃないか!

無料ではあるけれど、これだけの人が押し掛けることが何より大事だと思った。一言でいえば期待の表れ、だからだ。これだけの人が来れば、SVリーグ参入を目指すことを本格的に考えてもいいと経営サイドが判断してくれるかもしれない。だからこの光景はうれしかった。

この日は男子との共催で、男子の試合の後ということもあって男子ファンがそのまま残ったのかなとも思ったが、そういう人もいたのかもしれないけれど少なくとも私は見かけなかった。アルテミスを見に来たという人が多かったのだと思う。子供連れも多くて、ポップコーンがとにかく売れていた(子供にはポップコーンなのだと痛感した)し、一人で来た年配の女性が当たり前のようにビールを買って席で飲んでいたので(そもそも場内でビールを売っているところが珍しい)、スポーツを見に行くというのがいわばレジャーになっているのかなと思った。しかもキッズスペースまで用意されていた。

前回来たときと比べて10倍はおるやろ…と思ったら、結果的に土日で1821、1915だったのでそれ以上だった(前回は124、131)。あの23/24シーズンと比べても3倍近いのだ。そしてコート外もパワーアップしていた。MCとは別にDJがいて試合前から音楽で場内の雰囲気を高めていたし、今まではいなかった応援団も、YOSAKOIソーランチームの華鼓節(はなこぶし)が応援団として加わるなど、演出が強化されていた。

その頃肝心のチームはというと、開幕から連敗していたものの一セットを取った試合も二試合あり、昨シーズンよりは戦えるようになっていた。そして今回の対戦は同じく開幕から連敗している福岡ギラソール。今シーズンからVリーグに参入したチームで、0勝だがフルセットの試合があり、1ポイントを獲得していたことで順位はアルテミスを一つ上回っていた。とはいえ0勝同士の対決、しかもホーム…アルテミスが今シーズン初勝利、いや、0勝だった昨シーズンから二年越しの新Vリーグでの初勝利には格好の相手だったはずだ。

もちろんそれはギラソールにとっても同じ思いだったはず。両チームの思惑が激突し、試合は第一セットからいきなりデュースになった。