2025年11月22・23日に北ガスアリーナ札幌46で行われたVリーグ・アルテミス北海道対福岡ギラソールは、一勝一敗で結果的に両チームがSVリーグ設立後のVリーグでの初勝利をあげました。
その背景を、両チーム別の視点で追います。
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2024年3月21日。本来であればこの日はアルテミス北海道にとって記念日となるはずだった。
この日は2024-25シーズンからのSVリーグの誕生に向けたクラブライセンス判定結果の第一回発表日。SVリーグの参加チームと、名前はそのままながらいわばSVの下部リーグと形を変えたVリーグの参加チームの最初の発表日だった。
そこには改善要求事項だったり継続審議といった条件付きのチームがあったり、さらには福岡ギラソールのように不交付のチームもある中で、アルテミス北海道は改善要求事項ゼロでVリーグのライセンス認定を無事受けただけでなく、ルートインホテルズブリリアントアリーズ(当時)と共にSV準加盟クラブに認定を受けたのだ。それはつまり、Vリーグ加入どころか将来的なSVリーグ加盟の可能性が大いにあるということ。チームにとって何よりおめでたい日になるはずだった。
だが。その日チームからリリースされたのは…退団選手・スタッフの第二弾発表。既に発表されていた6選手と5人の監督・スタッフに加え、残っていた全9選手・と1人のスタッフの退団というもの。つまり、なんと既に決まっていた内定選手数名以外はチームに誰もいなくなってしまうという衝撃の発表だったのだ。
当然、この発表は大きな波紋を呼んだ。特に2023/24シーズンはV3で優勝争いを繰り広げ、最終戦の直接対決で惜しくも敗れていただけに今後に向けてファンの期待も大きかったのだ。直後にファン感謝祭があって監督・選手だけが挨拶する場もあったことから、バレオタは選手支持・説明のない経営陣批判に一気に傾いた。
ここでそのことは議論しないが、チームは再出発を余儀なくされた───いや、再出発どころじゃない。最低限の選手とスタッフを集めないとチームが成立せずライセンスもはく奪されてしまう、つまりSVリーグ参入を視野どころか解散、消滅という可能性だって出てきたのだ。
とはいえ。ただでさえマイナスイメージのついてしまったチームに入りたいと思う選手はそうはいない。しかも場所は北海道…。遠さ、そして寒さ。誰だって新天地として選ぶには気が引ける場所だ(私自身転職で移住するときは、当時ほとんど行ったことがなく初めは断った)。
チームが無事存続してほしい…
そう願った人自体も少なかったと思う。何しろ運営側への反発が大きかったし、何のコメントも出てこなかったからなおさらだった。でも、他チームファンの私がなぜここまで気にかけたのか、それは8年前にさかのぼる。
